少し前に、STAP細胞の特許出願の各国での維持年金が支払われていることや、日本で審査請求がされたことなどがニュースになっていました。
http://biz-journal.jp/2016/05/post_15184.html日本では2016/4/22に審査請求がされています。請求項1は下記です(74あります)。「【請求項1】
細胞をストレスに供する工程を含む、多能性細胞を生成する方法。」出願人はザ ブリガム アンド ウィメンズ ホスピタル インコーポレイテッド(The Brigham and Women’s Hospital, Inc.)です。理研と女子医大は持ち分を譲渡しました。
審査では、小保方氏の件を考慮し、実施可能要件/サポート要件違反の拒絶理由が通知されるだろうというのが一般的な予想だと思います。
そして、応答時に出願人が追加の実験データを提出できるかどうかが大きな見所だと思います。
ところで、欧州では既にEESR(欧州拡張サーチレポート)が発行されており、応答もされています。
EESRでは、小保方氏の論文D1-4(STAP細胞関連)と、今野氏の論文D5が引用されています。そしてEESRは、D3-4が取下げられてること、D5がD1-4を否定していることを指摘しています(新規性あり、進歩性なし)。
出願人は、D1-5が出願日後に公開された文献であることや、明細書に発明の十分な開示があることなどを主張しました。しかし、追加の実験データは提出していないようです。
なお、ブリガムからVCell Therapeutics, Inc.への譲渡手続きも進んでいるようです。
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