「知財管理」11月号に抗体特許の論文が掲載されました。

知財管理 2015年11月号に論文が掲載されました!
11月号の目次はこちらです↓。1582~1592頁に載りました。

!http://www.jipa.or.jp/kikansi/chizaikanri/mokuji/mokuji1511.html
論文タイトルと抄録は下記の通りです。
タイトル・抄録
抗体医薬特許における,非配列限定型/配列限定型特許の出願・審査傾向の分析と考察

抗体医薬特許は、(1)抗体のアミノ酸配列を限定しない特許(非配列限定型特許)と、(2)限定した特許(配列限定型特許)に分類することができる。より権利範囲の広い特許になりやすいのは前者であり、上手く取得できればビジネス上のメリットは大きいと考えられる。しかしながら、記載要件や進歩性等の問題により、非配列限定型特許の権利化は容易ではない。そこで、本稿では、非配列限定型、配列限定型特許それぞれにおける、クレーム・明細書の記載内容の傾向、審査・応答内容の傾向を統計的な観点から分析、考察した。その結果、典型的な抗体医薬特許において、非配列限定型特許の多くは実施例の抗体数1個、配列数0個、寄託数0個であることなどが示された。また、非配列限定型特許の取得のためには、実施例の充実度、限定の種類、先行技術への差別化、拒絶理由への応答方法などに注意すべきであることが示唆された。

抗体医薬特許の分野では、「アミノ酸配列の限定のない抗体医薬特許をとるためにはどうしたらよいのか。何に気をつけるべきなのか。」という大きな疑問があります。
本論文では、この疑問の答えを探る観点から過去の出願・審査を調査し、その結果について考察をしています。 もともと個人的な勉強のために調査、分析をざっくりしていたのですが、今回論文を書くに当たってまじめにやってみました。
この分野では多くの方々が気になっていることかと思いますので、結構インパクトはあるんじゃないかなぁと思います。
詳細についてはぜひ本誌をお読みいただければ幸いです。
(知財管理誌は書店に置いていませんので、会員でない方は国会図書館等でご覧ください。)
このような機会を与えてくださった関係者の皆さまありがとうございました。

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