均等

マキサカルシトール製法特許の均等侵害が認められた事例

<判決紹介>平成25年(ワ)第4040号 特許権侵害行為差止請求事件■コメント新薬vsジェネリックの侵害訴訟。 製法特許ってだけでもハードル高めなのに、さらに均等侵害が認められたっていうレアな事例です。 クレームの出発物質はシス体で、被告製...
動機付け

直接的に明記されてなくても医薬用途発明が開示されていると判断された事例

<判決紹介>平成26年(行ケ)第10024号 審決取消請求事件■コメント1医薬用途発明の引例適格と、引例の組合わせの動機付けが争点になった事例。 前回は動機付け無しと判断された事例を紹介しましたが、今回はありと判断された事例です。&#1...
動機付け

Phase 2の投与時間を延長することに動機付けがないと判断された事例

<判決紹介>平成26年(行ケ)第10045号 審決取消請求事件■コメント引例1(Phase 2)の投与時間を延長することに動機付けがないと判断された事例。 引例は強め。本願は、ゾレドロン酸4mgの静脈投与時間が15分。引例1は、ゾレドロン酸...
WDR

抗体特許のwritten description requirementが争われた事例 (AbbVie v. Janssen, 2014)

<判決紹介>■コメント機能的に限定されたAbbVie社の抗体クレームがwritten description requirementを満たさず無効と判断されたCAFC判決。 ☆☆☆☆AbbVie社の特許はUS6914128とUS750448...
課題

課題が新規の主張が否定された事例

<判決紹介>■コメント:課題が新規であるとして進歩性を主張すると、自明の課題であると言われてしまうことがある。 拒絶審決維持。 ☆■判決抜粋:平成26年(行ケ)第10059号 審決取消請求事件平成26年12月18日判決言渡、知的財産高等裁判...
特許メモ

めずらしい判決

<判決紹介>■コメント:めずらしい内容の判決がありました。とりあえず原告主張の取消事由をどうぞ。■判決抜粋:平成26年(行ケ)第10102号 審決取消請求事件第3 原告主張の取消事由審決には,以下のとおり,審決に至るまでの手続に違法な点があ...
特許調査

無効審決 減少中。

特許庁の統計によると、無効審決が年々減少しています。・特許行政年次報告書2014年版 統計・資料編結構な勢いで減少しています。 進歩性の判断基準が緩くなってきているのか、審決予告後の訂正の請求が可能になったからか、たまたまなのか・・・。
引例

優先日後発行の2nd Editionの書籍は新規性欠如の引例にならないと判断された事例

<判決紹介>■コメント1st Editionの書籍が優先日前に発行されていたとしても、優先日後に発行された2nd Editionの書籍は新規性欠如の引例にならないと判断された事例。 ☆■判決抜粋平成25年(ワ)第14214号 損害賠償請求事...
方法特許

方法クレーム中の手段が引例と同じでも、用途限定により新規性があると判断された事例(フタロシアニンの使用方法)

<判決紹介>■コメント:方法クレームにおいて、本願と引例の手段が同一であっても、用途限定があるために新規性があると判断された事例。 裁判所は、「芝草の密度,均一性及び緑度を改良するためのフタロシアニンの使用方法」の、「芝草の密度,均一性及び...
延長登録

ジェネンテックの延長登録出願に関する知財高裁大合議判決

<判決紹介>■コメント:遅ればせながら、知財高裁大合議判決。 クレームに「用法、用量」の記載が無くても、「用法、用量」の一部変更承認に基づいて特許権の延長登録が可能であるという主旨の判断がなされた。 拒絶審決取消。 ☆☆☆☆■平成25年(行...
進歩性

並列に記載されていることと、容易に置換可能であることは別次元の問題と判断された事例(イットリウムの使用)

<判決紹介>■コメント:先行文献に並列に記載されていることと、それらが容易に置換可能であることは別次元の問題と判断された事例。 拒絶審決取消。 ☆■平成25年(行ケ)第10277号 審決取消請求事件■平成26年8月27日判決言渡、知的財産高...
特許調査

JP-NET ファミリーベース検索に対応

特許調査システムのJP-NET(海外版)が、ファミリーベース検索に対応しました。ファミリーベース検索というのは、例えば1つの出願で米国、EP、中国の3ファミリーがあった場合、そのうち1つのみが表示されるというものです。どの国を優先表示させる...
医薬メモ

変わる武田薬品

武田薬品の社長兼COOに、元GSKのクリストフ・ウェバー氏が就任したそうです。 同社初の外国人社長です。このタイミングに合わせるように、1つ前の週刊ダイヤモンド(2014/6/28号)には「病める製薬 王者タケダの暗雲」という過激なタイトル...
特許メモ

PCT出願時に新喪例の手続きは必要ですか?

■Q. 新規性喪失の例外規定に関して質問があります。 このたび、特許出願X(発明A1)を優先権の基礎としたPCT出願(発明A1+A2)をする予定なのですが、つい1週間前、投稿していた発明A1+A2の論文が公開されてしまいました。&...
クレーム解釈

「含み」の程度について効果が考慮された事例 (ポリイミドフィルム)

<判決紹介>■コメント: 請求項1の「含み」の程度について、効果が考慮された(構成要件充足)。 また、メーカーへの譲渡(優先日前)が、相互に守秘義務を負っていたことを認めるに足りる証拠がないとして、公然実施に該当すると判断された(...
明確性

「甘味を呈さない量」が不明確と判断された事例(渋味のマスキング方法)

<判決紹介>■コメント: 「甘味を呈さない量」が不明確と判断された事例。 この事例はちょっと特殊条件下ではあるものの、こういう数値を使わずに量を限定する場合って医薬分野でもたまにあるように思います。 特に外内で。 有効審決取消。 ☆☆☆☆■...
特許メモ

明細書作成と先行技術調査

特許出願の明細書には、始めの方に「背景技術」の欄があり、通常はそこに今知っている先行技術文献の情報を記載します。 そして、「課題」の欄以降で先行技術の課題・欠点を説明し、それを本願は解決できるんだ(差別化できているんだ)という話に持っていき...
特許メモ

審査官の気持ちになって明細書を作る

自分が審査官だったらどんな拒絶理由を打つかって考えながら明細書を作ると、よい明細書が作れます。  さらに、一晩寝かせるともっとよい明細書が作れます。
特許調査

いいとこ取りの海外特許調査システム・・・がほしい。

昨年、事務所の日本・海外特許調査システム(有料)を見直し、システムを変更しましたが、最近、海外調査の方のシステム変更を検討しています。 販売店の方とも何度か打ち合わせをしました。各社提供のシステムによって良いところ、そうでもないと...
特許メモ

アイデア詰め込み型明細書と、あっさり型明細書

特許出願の明細書には、実施形態のアイデアがたくさん詰め込まれた明細書(アイデア詰め込み型明細書)と、そうでもない明細書(あっさり型明細書)があります。実施形態をたくさん書くメリットはいくつかありますが、その1つは、記載要件の拒絶に対応しやす...